
【ドローン超入門④】よく聞く”NDフィルター”って何のこと?
ドローンの撮影方法について調べていると目にすることの多い“NDフィルター”の文字。
「ドローンにNDフィルターは必須」だとか、なかには「ND無しだと使い物にならない」なんて意見を見ることもあります。
確かに撮影のクオリティを高めるためにNDフィルターは欠かせませんが、NDフィルターとは一体何なのか?NDフィルターの効果は?初心者の方に向けた具体的な活用シーンもあわせてご紹介していきます。

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1.NDフィルターって何のこと?
NDフィルターはドローン専用のアクセサリーではなく、元々カメラに幅広く使われているアクセサリーレンズです。 NDフィルターを使用することで、被写体の色味は変えず、光の入ってくる量だけを変えて撮影ができるという特徴があります。
滑らかで自然な美しさを表現するため、本格的な撮影を行うカメラマンにとってはなくてはならないアクセサリーのひとつです。

また、レンズはそれぞれ”ND4” ”ND8”などと呼ばれ、後ろの数値は「光の量を何分の1に減らすことができるのか」を表しています。
<例>ND4→光の量が4分の1になる
撮影するシーンの明るさや状況にあわせ、適切なレンズを装着して撮影を行います。
2.NDフィルターを付けるとどうなるの?
カクつきのない美しい映像は、あえて被写体を適度にブレさせる(シャッタースピードを落とす)ことによって実現します。
(シャッタースピードを落として撮影するには絞りの調整が必要ですが、ドローンには絞り値が固定となっている機種も多い為、NDフィルターを使うことになります)

このように山間部に流れる川が、白く霧のように映っている写真を見たことはないでしょうか?
普通に撮影すると水の流れがそのまま映ることになりますが、シャッタースピードを落として光の量を適切にすることで、細かい霧のように撮影することができます。
3.NDフィルターが必要なシーンとは?
絞り値が変更できない=光の入ってくる量が調節できないドローンを使用する場合、本格的な撮影を行う際には多く使われています。
光が強い・反射しやすい被写体の撮影や、水の流れを美しく表現したい時には特に効果が実感できるでしょう。
<活用される撮影シーンの例>
- 海や湖の撮影
- 雪景色の撮影
- 日差しのある日中の撮影
- 朝焼け、夕焼けの撮影
撮りたいイメージに合わせてレンズを準備することになりますが、自然の見え方は刻一刻と変化するため、できれば何枚かセットになっているものを用意しておきたいところです。(1枚単位で購入すると、結構な割高になってしまうことも)
4.シーン別おすすめNDフィルター
状況により使い分ける必要がありますが、初めての方は以下を参考にしていただければと思います。
同じ風景を各フィルターで撮影してみて、比較してみるのもいいかもしれませんね。
・朝焼け・夕焼けの撮影ならND4
朝焼け・夕焼けのシャッターチャンスは一瞬なので、失敗しないためにもNDフィルターを装着して臨むことをおすすめします。

・曇りがちの日中の撮影ならND8
森林や滝といった薄暗い中で落ち着いたシーンの撮影をする際にも、NDフィルターは頻繁に使用されます。
流れる水の線を滑らかにしたり、全体的に柔らかな印象を与えてくれるため、自然との相性がぴったりなのです。

・明るい日中の撮影ならND16
日差しが出ている日中の撮影にはND16あたりのフィルターがおすすめです。
・雪景色など反射しやすい撮影はND32~
雪景色の撮影をする場合や、白い砂浜が広がっている景気を撮影したい場合などは、日差しの強さに関わらず、NDフィルターがあると安心です。

5.色味が変わってしまう?安価なNDフィルターには注意!
NDフィルターはさまざまなメーカーから発売されており、価格もまちまちです。大手ドローンメーカーのDJI製となると比較的高額であるため、手ごろな価格の非純正品を購入しようか迷う方も多いと思います。
もちろん問題なく使用できるものもありますが、レビューをしっかり確認してから購入することをおすすめします。(中には色味が変わってしまう粗悪品があるとか・・・)
余裕があれば、やはりドローンメーカーから発売されている純正品が安心です。

6.まとめ
クオリティにこだわるなら欠かせないNDフィルターですが、使い方を検索すると「絞り」や「ISO」など、カメラの知識がないと難しそうだなあと思ってしまうかもしれません。
しかし、一度綺麗な映像が撮れてしまうと、たちまちハマってしまうこと間違いなしです。
1年中活躍するアクセサリーなので、この機会にぜひ試してみてください!